2018年10月、今年も最低賃金が引き上げられ最も高い東京都は985円となりました。
最低賃金は都道府県により異なり、900円以上の地域は神奈川県983円、大阪府936円。
最低賃金の最も低い県は鹿児島県の761円であり、762円の県は多数。
ここ数年での上昇額は大きく、1年で20円以上の上昇が見られました。
政府は今後も最低賃金を引き上げ、1000円超を目標とするようです。
最低賃金が上昇することは最低賃金で働く労働者にとっては朗報ですが、人件費の高騰は中小企業の経営に大きな影響を与えます。
中小企業は大手のように機械化による人員削減は難しく、単なるコスト増を強いられるだけです。
時給が上がってもバイトはそれ以上の働きをするわけではなく、利益をもたらすことはありません。
能力の乏しい労働者を高い時給で雇うことは経営者にとって無駄なコストが増えるだけなのです。
最低賃金で雇うということは基本的には誰でもできる簡単な仕事であるということですから、バイトに高い能力を求めることはありませんし、最低賃金で高い能力や高パフォーマンスを求めるのは間違いです。
海外では機械化が進み、雇用が失われるという事態を招いています。
また、上がった人件費の分が価格に転嫁されてしまっては賃金が上昇したところで暮らしは良くなりません。
最低賃金の上昇は雇用が失われるリスクを増大させる危険性があります。
今後は単純作業の機械化が進み、クリエイティブな仕事が出来ない人は低賃金で働くどころか職を失うことが予想されます。
正社員として日々単純な仕事をこなす若者も職を失うリスクを考えましょう。
能力を高める努力をしなければ、20年後、30年後の自分はどのようになっているか、考えればわかるのではないでしょうか。
メガバンクでも数万人規模の人員削減を行うというニュースが話題となりました。
スキルアップを目的とした前向きな理由で転職を考える若者は多く、これは良い傾向ではないかと思います。
75歳~80歳まで働くようになる時代が訪れるのであれば、備えなければなりません。
参考記事
20代の半数が転職を考えているという事実 数十年先を見越した判断を
代表的な最低賃金のバイトと言えばコンビニの店員です。
コンビニの本部は潤っているものの、最低賃金の上昇により店舗のオーナーは経営状況が苦しく、人件費を抑制するためにオーナー夫婦で連日夜勤に入り休日もほとんどないという状況を強いられているケースもあるようです。
人件費高騰の背景には人手不足の問題もあります。
便利な暮らしを支えてくれるコンビニの問題についてはこちらの記事で解説しています。
コンビニが減る? 人手不足、人件費高騰等の影響で経営が成り立たない現状
社会人は時給ではなく、所定時間内の賃金については月々の金額が決まっています。
働く日数は月により異なるものの金額は同じですが、残業代はどのようにして決まるのでしょうか。
社会人の場合は「単価」という1時間あたりの給与を基に残業代を算出します。時間単価が給与明細に示されている場合もあれば、自分で計算しなければわからない場合もあるでしょう。
明細に単価が示されていてもそれが正しいとは限りませんし、自分で計算することをお勧めします。
時間単価が最低賃金を下回っていないことを確認することも重要です。
この単価を基に残業代が決まります。
詳しくはこちらの記事で解説しています。