経団連会長「終身雇用もう守れない」 早期退職制度の実態と若者の働き方の最適解

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経団連会長「終身雇用なんてもう守れないと思っている」

ずっと昔から分かりきっていたことであり、何を今更と思うだろうが、経団連会長が明言したことは大きい。

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これからの時代は安定など存在しない、常に学び続けなければ負け組に転落する超格差社会が到来する。

 

高度経済成長期に年功序列で能力とは相関せずに賃金は急上昇し、終身雇用に守られてきた老害世代が甘い蜜を吸い尽くした。

甘い蜜を吸い尽くしたため、若い世代が吸える蜜はもう残っていない。

自分達は十分に恩恵を受けたから、終身雇用という制度はもういらない。

若い人はよくお勉強して頑張ってね。

私達は優雅に老後を満喫します。

 

若者から見ると、そのように発言しているという印象ではないだろうか。

 

学生の頃は雀荘に通い詰め、ろくに勉強しなくても学歴さえあればいい会社に入れてその後の人生が保証されたという「いい時代」を生きてきた世代。

自分はそれほど努力しなくても勝手に会社が大きくなり、社会が成長し、増えたポストに能力とは無関係に順番に収まっていき、60歳で定年を迎えて多額の退職金を受け取り、年金もそこそこ受け取れる世代。

努力しなくても困らなかったため、能力は低いが賃金の高いお荷物社員が大量発生し、会社の金を喰い尽くしていたのだが、現代までその問題は放置されていた。

現在では、大企業での早期退職制度という名の老害切りが相次いでいる。

定年延長が議論される中、年功序列、終身雇用は将来的にお荷物社員を抱えてしまい、高い賃金を払い続けるというリスクを抱える。

それだけではなく、無能な社員に高い賃金を払い能力ある若者に高い賃金を払えないため、優秀な人材が流出し、企業の成長は見込めなくなってしまう。

終身雇用という制度を終わらせることは合理的なのだが、世代間で大きな格差が生じてしまうのは言うまでもない。

若者から批判が相次ぐのは当然だろう。

では、若者はこれからの厳しい時代をどのように生きるべきか。

今後の働き方について考える。

 

敷かれたレールの上を走ることは自殺行為 使い捨てにされる未来が待ち受ける

最近は大企業の早期退職制度に関する話題がニュースで取り上げられる。

いい大学を卒業していい会社に入った45歳以上の学歴エリート達が会社を追い出されているのだ。

経団連会長が「終身雇用は守れない」と発言する前から大企業では相次いでいた早期退職制度による追い出しは、企業の経営体力の限界を示している。

詳しくは関連記事をご覧いただきたい。

 

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この記事で解説しているように、1つの会社にしがみついて定年まで勤め上げるという古い考え方はリスクでしかない。

会社に尽くしたところで使い捨てにされるだけであり、滅私奉公の精神は不要だ。

会社に利用されるのではなく、会社を利用して自分を成長させるということを考えなければならない。

早期退職制度はもちろん任意であるが、なぜ追い出しや使い捨てなどと表現しているのか。

早期退職制度の実態を知れば、その表現が適切であると理解できるだろう。

 

早期退職制度の実態 滅私奉公の精神を捨てるべき理由

希望退職とは名ばかりで、実際には早期退職に応じるまで何度も「面談」と称した「脅迫」が行われるのが実態だ。

どのように会社に貢献できるのか示すよう要求され、示すも否定されるの繰り返し。

精神的に追い込み、退職に応じるまでこれが続くのだ。

能力は低いものの、一切の不正をせず勤勉に勤め上げてきた人に対しても、そこには一切の感情はなく、淡々とクビを切っていく。

何かミスがあったりすると、徹底的にそこを突いてきて追い詰める。

制度の対象者は些細なミスも生じないよう気を配り、勤務態度も常に監視されているものとして強いストレスに襲われながら会社にしがみつくことを余儀なくされる。

若い頃には仕事量に対して低賃金で働き、45歳以上では仕事量・質に対して賃金の方が高くなる。

若い頃に低賃金で搾取された分、これから取り返そうというところで追い出されてしまうのだ。

このような現実を知っても、あなたは自分を犠牲にしてまで会社の為に尽くしますか?

 

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労働者と使用者は対等にならなければならない時代に

これからの時代、転職を常に考えるのは当たり前で、労働市場はさらに大きくなり流動性は高まる。

外資系では20代でも2~3回の転職は普通のようだが、今後はそのように価値観が変わってくるだろう。

転職が多いという理由で採用しないのならば、人を増やすことは難しい時代になる。

経営側は自分達の利益しか考えないために、長く会社に勤めて搾取され続ける人材を求めるのだが、その考えは通用しなくなるだろう。

使い勝手のよい人を採用したいという狙いは理解できるのだが、労働者は契約に基づいて労働力を提供し、対価として賃金を受け取るだけなのだから、それ以上のことを求めるべきではないのだ。

奴隷のように働いて認められるよりも、承認欲求を捨てた方が豊かに生きられる。

人手不足が深刻化し、人手不足による倒産が相次ぐこの時代に、サービス残業を強要したり休みを与えないなど、労働者の権利を認めない企業は選んでもらえなくなる。

企業が副業を認めない理由も、労働者のことを考えずに、自分達の利益ばかり考えているからなのだ。

労働者は自分達の権利をもっと主張すべきなのだ。

権利と自由を手に入れて、自分の成長の為の投資を行うことが最大のリスク管理となる。

 

今後は労働者に質の悪い労働者にもこれまでより高い賃金を払い、休みを与えなければならなくなる。

人を雇うことで抱えるリスクが大きくなるため、コンビニで急速に機械化が進んでいるように、機械でもできる仕事は機械が担うことになる。

つまり、格差がさらに拡大するということだ。

機械でもできる仕事しかできない人が辿る末路は悲惨だ。

待遇面や仕事内容に関する不満が大きくなり、バイトテロのようなものが深刻になるだろう。

 

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