コンビニが減る? 人手不足、人件費高騰等の影響で経営が成り立たない現状

我々の便利な暮らしを支えてくれるコンビニエンスストアですが、最低賃金の上昇に伴う人件費増、人手不足が深刻な問題となっています。

 

最低賃金はここ数年で急激に上昇し、東京都及び神奈川県では1,000円に迫るほどまで上昇しました。

翌2019年には1,000円を超える見込みで、今後も最低賃金はさらに上昇するものと推測されます。

最低賃金に関する解説はこちらの記事をご覧ください。

 

東京都の最低賃金は985円に引き上げ 人件費高騰により機械化され仕事がなくなる?

 

さらに、近年は人手不足が深刻で時給を最低賃金より高くしても応募が少ないようです。

 

売上についてもコンビニのブランドに依るところが大きく、オーナーの努力による売上の上昇は見込めない。

その一方で人件費高騰による経費増に加えて人手不足の問題があり、経営は苦しくなる一方であるようです。

 

コンビニは24時間営業であるため、深夜もアルバイトに働いてもらわなければならないのですが、深夜労働に対しては割増賃金の支払い義務があります。

具体的には午後10時から午前5時までの労働については25%の割増賃金支払う義務があります。

割増賃金についてはこちらの記事で解説しています。

 

単価(社会人の時給)や残業代はどのように決まるのか

 

この割増賃金の負担が重いため、人件費抑制のためにオーナーが連日夜勤に入り、休日もほとんど取れないというケースが多いようで社会問題化しています。

彼らの労働環境を改善しなければコンビニが減っていき、利便性が損なわれていくことでしょう。

 

24時間営業の見直し等も議論されますが、深夜に何かあった時でも24時間営業のコンビニがあるからこそ安心して暮らせるという面もあります。

これからの時代、人件費抑制と人手不足の問題を解決するためには単純作業の機械化を進めるしかないと考えられます。

一部スーパーでは導入されていますが、レジの無人化がコンビニでも進む見込みです。

一部のレジを無人化し、さらにキャッシュレス決済のみの対応とした上で、購入する品数の少ない客に限定して利用できるようにすると、品数の少ない客は短時間でスムーズに買い物をすることができ、1つか2つ買うために長時間レジに並ぶことをせずに済むのであれば大きなメリットがあります。

政府はキャッシュレス化を進める方針ですし、早期にこのような仕組みを導入してほしいものです。

キャッシュレス化についてはこちらで解説しています。

 

進まないキュッシュレス化 日本人の現金主義は変わるのか

 

人手不足によって企業が潰れる時代ですから、機械化が早期に進むことを期待したいものです。

単価(社会人の時給)や残業代はどのように決まるのか

1時間残業するといくら稼げるのか?

残業代が適切かどうかを計算するためには単価がわからなければなりません。

単価とは、所定労働時間内の労働に対して支払われる1時間あたりの賃金のことであり、割増賃金の基礎となる賃金(社会人の時給)のことです。

残業代はこの単価に割増率を乗じて計算します。

 

単価の求め方ですが、月給制の場合には月の基礎賃金の額を月の所定労働時間で割ることで求めます。

ただし、多くの方は月によって休日の日数が異なるため、その場合には1年間の1ヶ月あたりの平均日数で割ることによって求めます。

具体的な内容は後述します。

 

残業代はこの単価に割増率を乗じて算出します。

つまり、

1時間あたりの残業代=単価×(1+割増率)

の式で算出します。

割増率は労働基準法で定められており、法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超えた分については25%の割増率となります。

単価が1,500円の場合、1.25を乗じた1,875円が1時間あたりの残業代となります。

 

休日(法定休日)の場合には割増率は35%となります。

単価が1,500円ならば1.35を乗じた2,025円/hです。

 

深夜(午後10時~午前5時)については割増率が25%です。

夜勤の場合、深夜に働いた分については25%の割り増し分があり、朝から勤務していて残業が深夜に及んだ場合のように法定労働時間外の深夜に労働した分については

単価×(1+0.25+0.25) つまり 単価×1.5が深夜の1時間あたりの残業代となります。

休日深夜であれば1+0.35+0.25 すなわち1.6を単価に乗じて算出します。

 

割り増し分について注意しなければならない点があります。

就業規則で定められる所定労働時間が法定労働時間と一致していれば関係ないのですが、所定労働時間が法定労働時間よりも短い場合には法定労働時間内の分については割増賃金の支払い義務はないという点です。

例えば、所定労働時間が1日7時間、週休2日の場合、1日2時間残業したとすると、法定労働時間は1日8時間、週40時間ですから、1時間は割増賃金の支払い義務がないため単価そのまま、もう1時間については25%の割増となります。

 

ここからは単価の求め方について解説します。

まずは基礎賃金を求めましょう。

基礎賃金とは、時間単価を求めるにあたり必要な基礎となる賃金のことです。

時間単価の基礎となるものについては労働基準法や労働基準法施行規則で定められています。

家族手当、通勤手当、別居手当、子女教育手当、住宅手当、臨時に支払われた賃金、1カ月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与)については基礎賃金から除外されます。

しかし、名称の問題ではなく実質的な内容が問題です。

住宅手当を例に説明します。

国家公務員のように家賃に応じて金額が決まり、上限が55,000円以上の家賃で27,000円支給されるというもの。

この場合には各個人の事情によって金額が変わるものであり、基礎賃金には含まれません。

しかし、会社によっては一律○○円と定めている場合もあり、この場合は通常の給与の一部と見なすことができるため基礎賃金に含まれます。

単価が最低賃金を下回っていないことを確認することも重要です。

 

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因みに、賞与(ボーナス)については法的に支給する義務はありませんし、労働基準法に基礎賃金のような規定がありません。

一般的に基本給の○ヶ月分というケースが多いですが、基礎賃金に含まれる手当てが除外されていても法的には問題ありません。

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2018年10月、今年も最低賃金が引き上げられ最も高い東京都は985円となりました。

最低賃金は都道府県により異なり、900円以上の地域は神奈川県983円、大阪府936円。

最低賃金の最も低い県は鹿児島県の761円であり、762円の県は多数。

ここ数年での上昇額は大きく、1年で20円以上の上昇が見られました。

政府は今後も最低賃金を引き上げ、1000円超を目標とするようです。

 

最低賃金が上昇することは最低賃金で働く労働者にとっては朗報ですが、人件費の高騰は中小企業の経営に大きな影響を与えます。

中小企業は大手のように機械化による人員削減は難しく、単なるコスト増を強いられるだけです。

時給が上がってもバイトはそれ以上の働きをするわけではなく、利益をもたらすことはありません。

能力の乏しい労働者を高い時給で雇うことは経営者にとって無駄なコストが増えるだけなのです。

最低賃金で雇うということは基本的には誰でもできる簡単な仕事であるということですから、バイトに高い能力を求めることはありませんし、最低賃金で高い能力や高パフォーマンスを求めるのは間違いです。

海外では機械化が進み、雇用が失われるという事態を招いています。

また、上がった人件費の分が価格に転嫁されてしまっては賃金が上昇したところで暮らしは良くなりません。

最低賃金の上昇は雇用が失われるリスクを増大させる危険性があります。

今後は単純作業の機械化が進み、クリエイティブな仕事が出来ない人は低賃金で働くどころか職を失うことが予想されます。

正社員として日々単純な仕事をこなす若者も職を失うリスクを考えましょう。

能力を高める努力をしなければ、20年後、30年後の自分はどのようになっているか、考えればわかるのではないでしょうか。

メガバンクでも数万人規模の人員削減を行うというニュースが話題となりました。

スキルアップを目的とした前向きな理由で転職を考える若者は多く、これは良い傾向ではないかと思います。

75歳~80歳まで働くようになる時代が訪れるのであれば、備えなければなりません。

 

参考記事

20代の半数が転職を考えているという事実 数十年先を見越した判断を

 

代表的な最低賃金のバイトと言えばコンビニの店員です。

コンビニの本部は潤っているものの、最低賃金の上昇により店舗のオーナーは経営状況が苦しく、人件費を抑制するためにオーナー夫婦で連日夜勤に入り休日もほとんどないという状況を強いられているケースもあるようです。

人件費高騰の背景には人手不足の問題もあります。

便利な暮らしを支えてくれるコンビニの問題についてはこちらの記事で解説しています。

 

コンビニが減る? 人手不足、人件費高騰等の影響で経営が成り立たない現状

 

社会人は時給ではなく、所定時間内の賃金については月々の金額が決まっています。

働く日数は月により異なるものの金額は同じですが、残業代はどのようにして決まるのでしょうか。

社会人の場合は「単価」という1時間あたりの給与を基に残業代を算出します。時間単価が給与明細に示されている場合もあれば、自分で計算しなければわからない場合もあるでしょう。

明細に単価が示されていてもそれが正しいとは限りませんし、自分で計算することをお勧めします。

時間単価が最低賃金を下回っていないことを確認することも重要です。

この単価を基に残業代が決まります。

詳しくはこちらの記事で解説しています。

単価(社会人の時給)や残業代はどのように決まるのか